誰かに見てもらうための、簡単なデザイン

ピチカート・ファイヴのレトロでバブリーなビジュアルを語りたい

『ピチカート・ファイヴの皆さんこんばんは!ピチカート・ファイヴです!』

この記事は僕に「○○」の話させたら長くなりますよ Advent Calendar 2016 – Adventarの8日目の記事です。

というわけで、私が20代前半の頃にハマりにハマったピチカート・ファイヴの話をします。
ピチカート・ファイヴは1980年代に結成され2001年に解散したバンド?ユニットです。
私はリアルタイムで彼らの活動を追っていたわけではなく、解散してからその存在を知り「かっけー!オシャレ!!かわいい!!!最高!!!!」となり時代を遡っていったタイプです。
なのでそこまで詳しいことは知りませんし、にわか感ハンパないですが、ピチカート・ファイヴのヴィデオクリップ集(小西氏の表記に忠実)を観た時の衝撃ったらすごくて…。なんというか、突き抜けたオシャレ感がありまして…。ファッションはもちろん色彩などデザインの参考になること請け合いだなと思ったので紹介がてら語っていこうと思います。

語りたいことを書き出していたらほんとに長くなっちゃって…ちょっと削ったんですが、ほんとに長くなっちゃいました。長いです!
アドベントカレンダーの主旨的にはそれでいい…んだよね…???

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ピチカート・ファイヴの略歴

詳しくはピチカート・ファイヴ – Wikipediaを見ればいいのかな、と思いますが、ピチカート・ファイヴはメンバーを変えつつ1984年〜2001年とかなり長期にわたって活動しています。
当初は5人でしたが、最終的にはプロデューサーの小西康陽氏、ボーカルの野宮真貴ちゃんの2人ユニットになります。
ボーカルに至っては2回交代しており、しかも女→男→女と間に男性ボーカルが挟まる形でちょっと珍しいかな?と思いますが、一番メジャーなのは3代目ボーカルの野宮真貴ちゃんです。私も野宮時代のピチカート・ファイヴのことを書きます。

ですが2代目ボーカルの田島貴男さん(オリジナル・ラヴというバンドでも活躍してた)時代の楽曲も評価が高く…なんだろ、やっぱりプロデューサーが一緒だからかな?歌詞や曲はピチカート・ファイヴとして繋がってる部分はあるんですけど、ボーカルが性別まで変わってしまうとさすがに雰囲気もガラッと変わるというか、違った一面が見られますし、それはそれで世界観が完成しています。

少し古いので田島時代の曲は音源入手がむずかしいかもしれませんが、「これは恋ではない」という曲がとにかく評価が高くて、これはiTunesでも購入できるのですが、いとしのエリーを聴きながらドライブ中のカップルが別れ話をしてる情景で「きみは天使じゃなくてただの娘」と言い切ってしまう、すごい歌詞を持ったバラードです。

小西康陽と野宮真貴

1990年代からボーカルが野宮真貴ちゃんに変わり、ピチカート・ファイヴは「渋谷系」と言われる音楽?ファッション?のジャンルを代表するグループになります。

今「渋谷系」というとギャルギャルしい感じがするんですが(田舎者なのでよくわかりません)、今のジャンルで考えると原宿ファッションや音楽に近いと思います。なんだろうカラフルでキュートで個性的。たぶん中田ヤスタカなんかもピチカート・ファイヴの影響受けてるんじゃないかな、そんな匂いがする、知らんけど。
ていうか、Perfumeとかきゃりーぱみゅぱみゅとか、ビジュアルに似たような雰囲気を感じますので、昔の渋谷系はそんな感じだと思ってもらえれば分かりやすいと思います。
音楽はあんなにピコピコしてないけど、昔のCapsuleはちょっとピチカート・ファイヴに似たサウンドかな…個人的感想…。

そんなジャンルを創り上げ最終的にはワールドツアーまで行い世界中にファンを増やした小西康陽と野宮真貴。小西さんが作詞作曲をし真貴ちゃんが歌う。
90年代に強烈なインパクトを与えた2人のことを知らないなりに書いていきます(ちょっとだけ…)。
だって私は当時小学生〜中学生だったし…彼らの良さをリアタイで分かるほどの感性はなかった…。

いつも愉快な小西康陽さん

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プロデューサー小西康陽氏。代表作はピチカート・ファイヴの他に「慎吾ママのおはロック」など。
時代を感じる…今の若い子は分かるの…?
他にも小倉優子など色んなアーティストをプロデュースしてます。が、ピチカート・ファイヴだけはちょっと異色な気がします。
プロデューサーといっても映像作品にはなかり高確率で出演しています。大体はボサッとしたスーツ姿が多いのかな。
真貴ちゃんがメイクも衣装もバッチリなのに小西さんはそんな格好でとても対照的。それがピチカート・ファイヴの味です。

いつもチャーミングな野宮真貴さん

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私が大大大好きな野宮真貴ちゃん。20代の頃、尊敬する人は野宮真貴と宝野アリカですって言ってたな…。
ピチカート・ファイヴのボーカルでありアイコン。モデル業などもこなしてオシャレには一家言あり、「おしゃれ手帖」という自身のファッション感などを書いた本も発行しています。
見た目は歌手というよりは女優みたいなイメージで、曲やテーマに合わせて何にでもなりきるし、なによりオーラがすごい。コスプレ感もあるけど奇抜な衣装を堂々と着こなす姿は往年の大女優といった感じがあります。
派手な見た目とは逆に歌声は優しくてふんわりしてます。

「私は今まで小西くんのどんなアイディアにも、文句を言わず、嫌な顔1つせず難なくこなしてきた。なぜならそれが私の使命だと思っているからだ」(ダーリン・オブ・ディスコティックのコメントより引用)

ピチカート・ファイヴのミスマッチさ

私なりにですが、ピチカート・ファイヴの魅力は「ミスマッチさ」だと思っています。
なんだろう「これは一般的にはこういうイメージだよね」ということをあんまりしない。むしろ真逆のことをする。
奇抜なビジュアルだけど優しい歌声を持つ野宮真貴ちゃんの存在だったり、「悲しい歌」というタイトルの別れの曲なのに明るく爽やかだったり、松崎しげるとコスプレして東京観光してて「?」ってなったり、時代的にはバブルが崩壊した頃なのにビジュアルがやたらバブリーだったり、「ハッピー・サッド」という曲名だったりその他色々。

とにかくなんでもやってるし、そこにちぐはぐな部分があってもそれを楽しんでいる。そんな自由さがピチカート・ファイヴであり、テーマを決めたらやりきって世界観を完成させてしまうので、そこにアートな部分を見出して好きになった人も多いのではないかと。
解散ライブなんて「お葬式」がテーマだったんだ…なかなか思い切ってるな。。。

こういう思い切ったビジュアルを作るところも好き。

ピチカート・ファイヴのヴィデオクリップがオシャレすぎる

ここから本題。ピチカート・ファイヴのヴィデオクリップのビジュアルについて書いていきます。
画像は全て「THE BAND OF 20TH CENTURY」というDVD-BOXから引用しています。

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私の宝物。2004年発売。12年前か…。
ピチカート・ファイヴのヴィデオクリップは今ではなかなか入手しづらいと思うので、もし気になったとしてもどうやって全編観ればよいのだろう…私もこのDVD-BOXに収録されている範囲しか知りません…。6枚組で内容としてはかなり充実してるんですけどね。

ピチカート・ファイヴのヴィデオクリップは、昔の映画みたいなレトロな雰囲気のものが多いです。
あと注目すべきは衣装。それ用に全て用意されたものですが、カラーリングといい真貴ちゃんの着こなしといい、デザインや配色の参考になること請け合いだと思います。
衣装に合わせて背景なども考えられてるところもすごいです。
私はアパレルで働いていた頃、何度もこのヴィデオクリップを観て、ファッションの参考にしていましたし真貴ちゃんになりたかった。結局私は私以外の何者にもなれず、田舎でジャージ着て引きこもってますけど、、、
観れば世界観などは分かると思うので解説はいらないかと思いますが、個人的な感想とあと歌詞!キャッチコピーのインスピレーションになりそうだなと思うので一部引用します。

特にお気に入りの何曲かを、ジャンルに分けて紹介します。

レトロでシネマなピチカート・ファイヴ

先にも書いたように、古い映画のようなヴィデオクリップが多いのですが、その中からいくつか紹介します。
画像ですが、ちょっとくすんだものが多いですが、加工等は一切していません。これがピチカート・ファイヴのカラーなんだよー。

トゥイギー・トゥイギー

野宮時代のピチカート・ファイヴ、初期のもの。全編モノクロでシンプルな衣装で踊ってるやつ。
ちなみにトゥイギー(ツイッギー)とはイギリスの女優で、60年代に来日し、日本でミニスカを流行らせたカリスマファッショニスタだそうです。ツイッギーとは小枝のことで、小枝のようにとても華奢な人物だとか。
箱根の富士屋ホテルにツイッギーのサインあったな…。

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大体はこの衣装なのですが、飾らない感じが逆にオシャレだよね…モノクロで白背景であえて白を着るってところが…

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と思ったら真貴ちゃんが派手な衣装にチェンジします。モノクロなので色は分かりませんが…。
ていうかこの衣装どういう構造なの?
この派手な衣装の脇を固めるスカしたサラリーマン(しかもロシアン帽)みたいな雰囲気がなんというかミスマッチなんですけどこれがいい味出してるよね。

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よくある手法かもしれませんがテレビモニター越しに観るっていう演出。昔のテレビ…今やレトロアイテム…。

この曲は

“3時間も待っていたのよ 私 猫と一緒に
トゥイギーのミニスカートで トゥイギーみたいなポーズで
トゥイギーのミニスカートで トゥイギーみたいにやせっぽちな私”

という歌詞なのですが、トゥイギーを意識しながら猫と一緒に好きな人(?)を待つ女子とかおしゃれすぎるだろ…!!!!!
真貴ちゃんだから成立するわ…。

スイート・ソウル・レビュー

ピチカート・ファイヴの楽曲の中でも有名な曲。色んな人がカバーしてたりリミックスしてたりするので聴いたことある人もいるかも。
真貴ちゃん加入後初のシングル?移籍後初のシングル?
国内外問わず現在も愛されている曲です。

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ヴィデオクリップの最初に出てくる映像。私はこれに憧れて自分の結婚式のウェルカムボードもこの手袋にインスピレーションを受けたものにしましたし、披露宴でもこの曲を使いました(詳しくは過去記事結婚式で作ったものや参考にしたもの、フォントなどを紹介しますに書いています)。

これはモノクロと彩度の低いカラー映像を交互に映し出す構成なんですが、彩度が低い(あまり鮮やかじゃなくくすんだ色)で全体のビジュアルがまとめられてるくせに上記のカラフル手袋だとか、真貴ちゃんも赤いスカーフ巻いてたりとかで目を引く色が入っているところがポイント。

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ピチカート・ファイヴの表現手法として多く取り入れられているのが、彩度の低いもしくはモノクロの画像の上に文字を大きく載せること。
古いレコードのジャケットみたいです。あんまり日本のアーティストっていう感じがしないですね。

“今朝初めて 鏡を見て 気がついたの
あなたに恋してるの あなたに恋してるの”

“世の中に ハッピーも ラッキーも 全然なくても
あなたとなら 嬉しくて 頬ほおずりしたくなるでしょ”

曲調もそうですが、歌詞にはハッピーやラッキー、キャッチーなどの言葉が出てきて、恋する幸せみたいなものを歌ったものなのかな。化粧品のCMソングだったはず。

東京は夜の7時

これも代表曲の1つ。子供向け?TV番組『ウゴウゴ・ルーガ』の主題歌。
夜の7時から大人の時間が始まるみたいな??ビジュアルがちょっとアダルティです(エロくはない)。

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いちばん最初の映像。オシャレな映画が始まるみたい。

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その次に、東京タワーの下でピチカート・ファイヴのロゴを持った真貴ちゃんが現れます。
この後、この格好の真貴ちゃんと夜の東京を一緒に巡るみたいな構成のヴィデオクリップですが、真貴ちゃんはこのドレスに毛皮のコートを羽織るというほんと昔のフランスあたりの女優みたいなことをしています。
これもほぼモノクロ?セピア色のヴィデオクリップ。

“待ち合わせたレストランは もう潰れてなかった
お腹がすいて死にそうだわ 早くあなたに会いたい
東京は夜の7時 嘘みたいに輝く街
とてもさみしい だから会いたい”

歌詞は若干狂気を感じますが、東京という街がめちゃくちゃオシャレに見えます。

私のすべて

これはシングル曲とかではなくて、1999年の大晦日ライヴのために撮った短編映画だそう。
ピアノの伴奏に合わせて歌って踊って、ミュージカルショーの1片のような映像。

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レトロなフランスのショーガールみたい。
衣装の紫色とライトの色、めっちゃ綺麗じゃない??
歌声はいつもよりもウィスパーボイスっぽいです。

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うしろ。

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大股開きで堂々と正面向いて座っちゃうところとか真貴ちゃんつよい。
なりきってるよね。
自分に自信がないとできない。

“そうよ私はでたらめで生意気で気まぐれで
わがままで贅沢で気取り屋で
嘘つきであやふやでいいかげん
だけど私は許されるの
それは私がかわいいから”

このビジュアルにめちゃくちゃマッチした歌詞な!!!!
そんな感じめっちゃするわ!!!
それはあなたがかわいいから!!!!

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最後はクマさんとタップダンスをします。

紹介したものの中でもレトロオシャレ感が半端なくて超お気に入り。

ファンキーでグルーヴィーなピチカート・ファイヴ

ここからは、古い映画風ではなく、レトロではあるんですが80〜90年代のバブリーなビジュアルを紹介します。
ピチカート・ファイヴのキーワードに「ハッピー」「キャッチー」「ファンキー」「グルーヴィー」などがあって歌詞にもたまに登場するんですが、ファンキーでグルーヴィーと言ったらいいのか…今風にいうとパリピですね。ディスコでパリピ。ディスコは今ないか。。。

プレイボーイ・プレイガール

シティ・ボーイズの斉木しげるさんと真貴ちゃんがディスコ?で踊る様子を収めたヴィデオクリップ。
クラブで踊ると楽しそうなアップテンポの曲です。
注目すべきはバブリーなファッションですね。これが出た頃は多分バブル崩壊してたと思うけど、そんなの感じさせないくらい派手です。

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赤いスーツに白×黒のスパンコールのドレスだよー。これがバブリーじゃなくて何というのか。

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イラスト化。色がちょっと違いますね。ウォールアートみたいでファッショナブル。

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他の皆さんもそれぞれのファッションでバブル時代のディスコ(解説にはゴーゴークラブとある)な雰囲気を感じます。
衣装的には60年代を想定してるみたいです。
集団で踊ってる様子は圧巻。
これが昭和(リリースは平成だけど)のパリピだよー!

このヴィデオクリップでもそうですが、ピチカート・ファイヴのビジュアルには赤と白を対比したものが多いと感じます。

ダーリン・オブ・ディスコティック

これもかなり突き抜けた作品。
ディスコということで『プレイボーイ・プレイガール』と同じようなテーマかと思いきや

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背景から全身から何もかも銀色。

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メイクとウィッグも銀。

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ミラーボールも銀(あたりまえ)。

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かと思ったら金もちょっとだけ出てくるんですけどね。
この徹底した銀色使いはすごいとしか言いようがない。
ギンギラギンにさりげなくない感じです(アーティストが違う)。

モナムール東京

“今の私 とっても悲しくて 涙が 涙が 涙が 涙が 涙がとまらないの
あなたと別れた私 もう 目の前が 目の前が まっくらなの”

連続して突き抜けた作品を紹介していきます。
この曲は歌詞もすごいんですが(上記)、ヴィデオクリップ…すごいよ?

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ピンクのウィッグにサイバーなゴーグル、光るオールを持った真貴ちゃんが、歌いながらひたすら東京湾を漕いでいくという内容。

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クルーズしてる。
ほんとにただ漕いでる(フリだけど)。

表面にずっと数字がカウントダウンされてるんですが、これが終わると海で何かが爆発します。

最初このヴィデオクリップを観た時、なんだこれ…え…何がしたいの…?と思いましたがやたら印象に残ってます。

紺色グラデに光る蛍光ピンク、いいよね。

ピチカート・ファイヴの春

ピチカート・ファイヴのキーワード「ハッピー」に位置するかな…。
春っぽいやつを紹介します。
独特の春センスです。

イッツ・ア・ビューティフル・デイ

これぞピチカート・ファイヴの春。
モノクロでカラーを一切使わずに春っぽさを出した秀逸な作品。
昔の歌謡番組に出た時の映像…というコンセプトで作られています。

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最初。
昭和!テレビが白黒だった時代!知らんけど!
ちょっとノイズっぽい加工もされてます。

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舞台全体が照らされました。

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唯一色が入る部分。このレトロ感な…フォントとかな…ええな…!

パソコンが普及し始めてから「*(アスタリスク)」ってよく見るようになったのかなと思いきや、ここでもうすでに使われているという(後ろのダンサーさんの胸元に入ってます)。しかもそれがお花に見えて春っぽく感じるという。
衣装も色はついてないけど春って感じがしますよね。上手いなぁ。

曲は、恋が始まる新しい朝がテーマでとってもさわやかです。

“天使が微笑むと恋ははじまるの
天使が微笑むと恋はうまくいく
きっとうまくいく”

というハッピーな歌詞。

ベイビィ・ポータブル・ロック

“この恋がほんとの恋なら いいと思わない?”

日産のミストラルという車のCMソングだったそう。
その通り、天気の良い日にお出かけしたくなるような爽やかで可愛らしい曲。

このヴィデオクリップはあんまり奇抜なことしてなくて、普通にオシャレなんですよね…。

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今まで見てきたスパンコールや全身銀とは全く違う、ごく普通のワンピース。
なんというか、壁の青とか消火栓の赤など背景の色も効果的に使ってるところが良いですよね。
この背景と衣装で簡単なダンスをするんですが、それがもう可愛くて可愛くて。

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みんな大好き!プラスチックのカラー椅子を並べたオシャレなシーンだよー!
実用には向かないけど(おしりが痛い)、オシャレ空間を演出するのに必須アイテム、カラー椅子。
この他にも、パステルのカラータイルが出てきたりとか、全体がパステル色でまとめられています。
誰からも嫌味に感じられないんだろうなぁと思われる、すごく優等生感のあるヴィデオクリップ。
ほんと白色の使い方上手い…。

ピチカート・ファイヴ独自の色のセンスとメリハリ

ヴィデオクリップの色彩については今までずらっと紹介してきましたが、ここからは特に素敵だなーと思う色使いのビジュアルを紹介します。
だいぶ長くなってきたしサクッといくよ!

陽の当たる大通り

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見れば分かる通り、彩度の低い画像に鮮やかなレインボー?トリコロール?カラーを配置した、見るだけでハッピーになれそうな配色。
雨上がりの晴れた街…みたいなイメージをなんとなく感じます。
絵になるとはこういうことだなぁ…。
このヴィデオクリップはニューヨークで撮影されたもので、街並みもアーティスティックなものが多いのですが、紹介するには多すぎるので割愛します。レトロアメリカンが好きな方にはぜひ観てほしいです。

ノンストップ・トゥ・トーキョー

こちらは夏のバカンスを歌ったものなのですが、注目すべきは衣装。

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真っ青なパイロットと真っ黄色のスチュワーデス。このカラーリングよ…!
めっちゃ目立つし実際いないと思いますが、衣装から楽しいバカンスな感じが伝わってきますよね。
こういう客室乗務員がいたらとても楽しそうというか。
ちなみに真貴ちゃんの衣装は60年代のルフトハンザの制服がモデルだそうです。

悲しい歌

特に有名…というわけではないかもしれませんが、評価の高い曲。和田アキ子もカバーするほど。

“とても悲しい歌ができた 今朝目を覚ました時に
あんまり悲しい歌だから 君に聴かせたくないけど”

“ごめんね 僕は君のこと あんなに愛してたのに
ごめんね 僕だけを君は こんなに信じてたのに
ごめんね 僕は君のこと あんなに愛してたのに
ごめんね だけどいつの日かみんな忘れるはず”

こんな悲しい歌詞ですが(一番最後でなんか投げやりになった感あるけど)、曲は明るめで最後は「ラララ〜」って歌いながら終わっていきます。
最初聞いた時は衝撃的でした。え、明るっ…!?…って…。

このヴィデオクリップで注目すべきは小物とファッション。

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迎賓館前にクラシカルなピアノ+赤スーツの小西さん。

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外にピアノがあるっていうのはおかしいですけど、レトロ感+哀愁漂ってる感じが様になっているというか。
ここでも赤と白の対比が使われてますね。
悲しい歌だけど、めでたそうな赤いスーツでいいのかな。

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真貴ちゃんはブリティッシュな感じ。
よくあるファッションっぽいですが、真貴ちゃんが着るとなんかワンランクアップして見えるよな…
メイクと髪型もバッチリだもんなー。
葉の緑色もアクセントになっていてすてき。日本ぽくない雰囲気ですけど、撮影地は日本なんですよね…。

恋のルール・新しいルール

タイトルからして個性的ですが、明るい曲でダンスも真似出来そうなもので、とっても楽しい雰囲気の楽曲。
みんなで踊ったら楽しそう。
こちらは赤いカーテンを背景に衣装チェンジしながら踊っている様子が収められていますが、赤×衣装のカラーの組み合わせが素晴らしい。

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お決まりの赤×白。

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赤×マリンスタイル。斬新だけどパーティ感というか、エンターテイメント性があっていいですよね。

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赤×黒もあるよ!これも差し色の白がいい感じですよね。

きみみたいにきれいな女の子

ハイ来た!きたよ!これが最後です。
私の大好きな曲でありヴィデオクリップもありがたみしかない『きみみたいにきれいな女の子』。
ピチカート・ファイヴの曲で一番好きなのは、みんなのうたにもなった『メッセージ・ソング』かな…と思ってたんですが(ここでは紹介してません)、『きみみたいにきれいな女の子』もめちゃくちゃ好きすぎてやばい。やばみある。
曲も歌詞もビジュアルも完全にオシャレすぎてポカーンってなるレベルです。安っぽい表現しかできないのか私…。

アコースティックギターメインの落ち着いた曲で、歌詞は女の子の何ともない日常をつらつらと書いたものですが、スタイリッシュでシンプルなところがものすごいオシャレ。
英題は『SUCH A BEAUTIFUL GIRL LIKE YOU』。もうこれだけでオシャレ感ハンパない。

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こちらも赤と白の対比。SUCH A BEAUTIFUL GIRL!!

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それに花とか足しちゃうよ!美しい。
撮影地はロンドンだそうです。全体的に映画をいいとこ取りしたフィルムみたいな構成になってます。

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これを観て私は赤いセーターと白いパンツを買いに行ったんだよな…。
誰にでも真似出来そうなファッションですけど、ウィッグやメイクも合わせてSUCH A BEAUTIFUL GIRLを表現できるのは野宮真貴しかいない。

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立ってるだけでオシャレ。

ヴィデオクリップとは映像と歌詞と曲があって世界観が堪能できるものですけど、これは映像がシンプルでモデルさんのポートレイトみたいな感じがあるだけに、ビジュアルだけでは良さを全て伝えきれないのが残念…。歌詞と曲にとっても合っているのですよ…。

“ほんとうに悲しい時には 泣けばいい好きなだけ
でもどうして泣きたくなるのか 自分でも分からない”

“きみみたいにきれいな女の子がどうして泣いてるの
きみみたいにきれいな女の子は 他にいないのに”

この、なんというか、『きみみたいにきれいな女の子』って言い切るのがかっこいいですよね。
ピチカート・ファイヴの曲にはそうやってスパっと言い切る歌詞が多いんですけど。
女子が憧れる理想の女の子像というものをブレずに表現している。
時代によってそれは変わるかもしれないですけど、ピチカート・ファイヴが作っているのは《可愛くてオシャレでワガママで、でもどこか憎めない小悪魔的な女性》が多いかな?
きみみたいにきれいな女の子がどうして泣いてるのとか、女性だったら言われたい言葉じゃないでしょうか。
こういう視点で歌詞を書けるのは本当に才能。

以上で紹介と共にピチカート・ファイヴ語りを終わります。
昔から誰かに聞いてもらいたかったことをざっと書けて満足です。
(リアタイ組じゃないので周りの同世代に話が通じず、カラオケで歌いたくてもなかなか歌えない悶々とした日々をずっと過ごしています)
もっともっと語りたいことはあるのですが、この辺にしときます。

ピチカート・ファイヴは唯一無二のものですし、時代も反映していてほんとにその時しか作れないサウンドやビジュアルを作っていたので、今でも見ると色んな発見があると思います。

この記事を書き終わって

語彙力のなさを痛感しました。
「おしゃれ」「すごい」「やばみある」みたいなことしか言えなかった…。

それでは!Have a nice design!!