誰かに見てもらうための、簡単なデザイン

パワーポイントで綺麗なPOPを作ってみよう【1・基本とメニュー編】

お店などに行くと、よく目にするのがパワーポイントなどのMicrosoft Office系のソフトを使ったチラシやPOP類です。
私はIllustratorを使ってチラシなどを作っていますが、Illustratorは専門的で、値段も高いソフトです。持ってる人も少ないです。

それだったら、パソコンによく入っているOffice系のソフトを使って、チラシやPOPなどを作りたい。
実際作っている人もいますし、Illustratorは分からないけどWordやExcelなら触ったことがある人も多いと思います。
私は一般企業で働くことが多かったので、たまに営業さんや事務員さんからOffice系ソフトを使ったPOPの作り方などを聞かれたりもしました。私はOffice系ソフトでそんな難しい操作は出来ませんが、使えないことはないレベルです。図案付きの企画書などはパワポで作ったりもしてました。

日常生活で、たまに案内文書やチラシなどを作る機会に遭遇します。町内会のチラシとか…。サッと出来て使えればそれでいいかもしれませんが、やるからには綺麗に作ってみたいなぁ…と思うのはデザイナーのエゴかも…。
そんなことを思ったので、パワポでPOPを綺麗に作る方法を模索してみました。のでまとめます。

とりあえず、飲食店などのメニューを作ってみるという想定で。
Office2010、Windows8でやっています。パワポの詳しい使い方などはあんまり解説していません…そんな難しいことはしてないんですが(;´∀`)。
この記事を書くにあたって、Officeマスターのおねいさま@akko_babyblueさんには大変お世話になりました!ありがとうございます!

28_ppt_basicmenu_02

どうしてパワーポイントなのか

WordでもExcelでもなく、どうしてパワーポイントを使うのか。
これなんですけど、Office系ソフトにはそれぞれ役割があります。
Wordは絵や写真なども扱えますが、基本的にはそれらを組み合わせて文書を作るのに向いています。文章を打って並べるのが得意なんですね。

Excelは、表計算のソフトです。マス目になってるので、写真とか文字とかを入れると綺麗に並べられて便利!という声もありますが、本来は表計算ソフトなので、綺麗に並べられる以外はあまり利点がなく…自由な表現には向いていません…。しかしExcel派は結構いるような印象…。

パワーポイントはプレゼン用のソフトです。スライドを作るためのものなので、POPやチラシ作りに使うのはどうなの?と思われるかもしれませんが、この3つの中だったら一番向いてるかと思います。
まずは装飾系の効果が充実してます。影をつけたりぼかしたり。整列コマンドもちゃんとあるので、配置したものを揃えることもできますし、チラシやPOPを作るには便利な機能が揃っていると思います。自由度が高く、デザイン的機能もそこそこある…ってとこですかね。
Illustratorの操作感に一番近いのも、パワーポイントです。
普段パワポを使っていない人は、使いづらく感じるかもしれませんが、触ってみると意外に使いやすいかも。というのは普段イラレを酷使している私の感想ですが…(;´∀`)

作る上で気をつけたいこと

大きく分けて、3つあります。今回はこの3つを中心に作っていきます。

  • ・色使い
  • ・ちゃんと並べる
  • ・余白をとる

これだけ気をつければ、デザインに全く関わったことがない人でも綺麗に作れます。この3つだけですよー!

基本的な設定をしてみる

28_ppt_basicmenu_06

画像は全てPowerpoint2010のものなので、他のバージョンだと若干違うところがあります。
「ファイル→新規作成」で、新規スライドを作ります。
その後「デザイン→ページ設定」で、スライドのサイズを「A4(またはB5でも…印刷する紙に合わせます)」にし、印刷の向きを縦か横か、どちらでも、作りたいサイズに合わせます。
このスライドは、A4サイズ横向きに設定しています。そしてOKを押します。
大体A4やB5で印刷することが多いと思うのですが…。これで印刷時と同じサイズ感で作業することができます!
そして印刷時のズレも抑えられる…はず…!
ハガキサイズもできるようです。便利になったなぁ…。

とりあえず、悪い例

悪い例作ってみました。どーん!

ppt_badsample

別にこれでもいいんじゃない?と思われるかもしれませんが…。
というか、こんな感じのPOP(メニュー)はよく見るんじゃないかな、と思います。
普段デザインに親しんでいない方は、ここまで作れれば満足かもしれませんが、デザインをやっている人的にはもう少し変えたい感があります。。。
ほんの少し気をつけるだけで、これをもっと綺麗することができます。

これのどこがいけないかというと…
・色
・配置(整列)
・余白
なのですよね。上で書いた、作る上で気をつけたいことの3つです。

作りなおしてみたよ!

ppt_goodsample

こんな感じ。自作自演。
まぁちょっとオシャレになったんじゃない?と自分で言ってみます。
使った写真は一緒です。使った素材も、ちょっと変えていますが、複雑なものは使ってませんし、簡単にできます。
とりあえず、綺麗に作るコツを書いていきます。

写真!!

写真なんですが、自分でチラシやPOPを作るなら、スマホなどで自分で撮影した写真を使うかもしれません。
まずは写真の綺麗さ。綺麗に撮れているかそうではないかで扱いを変えたほうがいいかもしれません。
スマホなら問題はないかもしれませんが、サイズが小さかったり、画像が荒かったりなどすると、あまり印刷には向いていません。
写真を大きく使うのなら、写真の容量は1MBくらいは欲しいところです。。。小さく使うのでも、300KB以上は欲しいかも…何となく…個人的な感覚ですが…。
もし写真のサイズが小さかったり、ブレてたりしたら、その写真は大きく使うのはやめたほうがいいかもしれません…。小さくちょこんと載せるとか、不要な部分を切り抜くとか。
料理の写真などは、接写(実物にズームした写真)の方が美味しそうに見えます。なので、綺麗に写っている部分だけを切り抜いて使うという手もアリかと。そういう風に使った方がよく見えるかも。
綺麗な写真が撮れた時はどーんと大きく使ったら良いと思います!それだけで綺麗なものが作れます。

iPhoneでの写真の撮り方は、以前記事にしました。
Androidユーザーではないので、Androidのことはよく分からないのですが…、iPhoneでしたら、写真のサイズや容量を確認するのに良い無料アプリがあります。
iTunes の App Store で配信中の iPhone、iPod touch、iPad 用 PhotosEXIF

ちなみに、ネットでフリーの写真素材屋さんから写真をダウンロードして使うのも手です。
綺麗な写真がいっぱいありますよ!ちなみに上のパスタの写真は「ぱくたそ」さんのものを使っています。

PAKUTASO_ookawatop

PAKUTASO/ぱくたそ-Web制作向け無料写真素材
有名どころ、ぱくたそ。素材にこだわっているだけあって、綺麗な写真ばかりです。

他には、写真素材 足成【フリーフォト、無料写真素材サイト】なども有名ですね。足成は、数が多くて色んなジャンルの写真があります。

写真素材を使う時は、それぞれ利用規約がありますので、きちんと確認してからダウンロードしてください。

そうこれが肝心かなめで要潤。意味がわからない。
重要ですねー。色でだいぶ変わります…。が、困ったことにOffice系ソフトは、結構どぎつい色を使いやすい位置に置いているので、ついついそれを使ってしまいます…それがいけないんだよー(`;ω;´)!
面倒でもちょっと色を作ってみましょう…みましょう…っ!

28_ppt_basicmenu_10

色はここから指定できます。上部のメニューバー「ホーム」の中のリボンメニューならここ。
文字の色と図形の色と線は別々に指定する形です。

28_ppt_basicmenu_13

色を変えたい図形にカーソルを合わせて右クリックして「図形の書式設定」でも変えられます。
というか、図形の書式設定は色んなことができるので、結構頻繁に使います。
図形や文字の色を変える項目は他にもいくつかあるはず。どれで変えてもらっても良いです。

28_ppt_basicmenu_16

これは、右クリックの「図形の書式設定」のメニューです。
左の「塗りつぶし」の中から「塗りつぶし(単色)」を選びます。1つの色でベタッと塗りつぶす時は、ここで色を指定します。
そして、塗りつぶしの色の設定。下の「塗りつぶしの色」の「色」の部分のバケツマークの横の矢印をクリック。

28_ppt_basicmenu_19

するとカラーパレットが出てきます。
上の「テーマの色」というところにある色は、ちょっと渋めのラインナップかな…?でも合わせやすく、どぎつい感じになりにくい色なので、この色は使ってみてもいいと思います。
しかしその下の「標準の色」…これはあまりオススメできません…。
絶対使ったらダメ!ということはないのですが、かなりカラフルで原色に近い色です。これを多用すると、ギラギラして見難いのもが出来上がりそうなので、アクセント程度に使うのをオススメします。
作りたいものの雰囲気にもよりますが、全体的に使う色は、原色よりちょっと淡めor暗めの色を選んだ方が、何かとまとまりやすい気がしています。
使いたい色がパレットにない場合は「その他の色」をクリックして、作ります。

28_ppt_basicmenu_22

「その他の色」をクリックしたところ。
虹色のグラデーションから好きな色の部分をクリックすると、その右の黒→白のグラデーションバーに、その色を使ったグラデーションが表示されます。
見れば分かるのですが、これは色の明度(明るさの度合い)を表しています。
一般的に真ん中は、いわゆる原色に近い感じで鮮やかです。そして白に近づけば淡いパステルカラー調に、黒に近づけばくすんだ色になっていきます。
真ん中よりも、上か下かを選ぶと、あまりギラギラしない色になるのでオススメです。
かといって、淡い色ばっかりで作るとパンチがなくなり、くすんだ色ばっかりで作ると暗くなり…なので、どちらかの色もバランスよくミックスさせるのが良いかと。
(例えば、背景を淡い色にしたら、上に書く文字は暗い色にするとか、暗い色の図形に明るい色で線をつけるとか、そんな感じですかね…)

28_ppt_basicmenu_25

ちなみに「図形の書式設定」では、単色のベタ塗り以外にも、グラデーションをかけたり、パターン(ドットやストライプなど)で塗りつぶしができたりもします。2007以降からかな??
上は、「塗りつぶし(パターン)」を選んでみました。色も変えられます。

Windows_sc_9

分かりにくいかもですが、吹き出しが細かいドットで塗りつぶされました。色は青色に変更しました。

色に関しては、こんな風に選んでいったらいいと思います。

28_ppt_basicmenu_29

そうやって配色されたのがこちらです。
淡い色、くすんだ色を使い分けると共に、色には「類似色」「補色」という関係があり、どの色とどの色を組み合わせるとどんな効果がある、という大体の目安があります。
そのことは色相環の記事で説明しているので、宜しければ読んでみて下さい。
などと言っていたら、色について長くなってしまった…。

あ、上の例の吹き出しはパワポの図形を、吹き出しの周りの飾りは四角形で作っています。
シンプルな形の図形を装飾で使うことがオススメですが、これは後述します。

配置(整列)と余白

いわゆるレイアウトというもの。
とりあえず文字書いて写真があって、この写真の説明文がこれです、って分かったらええよ!と思われている方もいるかもしれませんが、その部分をきっちりすることで、見た目の綺麗さは全然違ってきます。
ほんのちょっとの心がけで、簡単にできることなですよー。

揃える

28_ppt_basicmenu_32

なんでもそうですが、揃ったものは綺麗に見えます。
スマホのアプリアイコンだって綺麗に並んでますし、ご進物用のお菓子だって、箱にきっちり揃って入っています。

上の例は、悪い例としてわざとずらしたのではなく「カルボナーラの方がおすすめだから、前に配置した」、このつもりで作りました。
こう考えるのは悪いことではないのですが、結果的にこの部分だけガタッとしたような感じを持たせてしまいます。この例は、作った人は「おすすめだから前にある」というのが分かりますが、他の人からしたら、何故カルボナーラが前にあるのか分からないまま見られてしまうレイアウトかもしれません…。
規則を持った並べ方は綺麗に見えますが、客観的に見て規則が感じられない並べ方は、あまり綺麗に見えません…。
この例だと、行頭は揃えて、カルボナーラにはオススメだと分かるようなアイコンをつけたり、下線を引くなどして装飾した方が綺麗です。上の例でも一応アイコンはつけているんですが、これだとオススメだということが分かりやすいですよね。

とりあえず、揃えて配置してみて、オススメなど目立たせたいものがある場合は、その後にその並びから外して装飾する…といったやり方がやりやすいかも…と思ったり。

ぎちぎちに詰めない

28_ppt_basicmenu_35

私的によく見かけるのですが、文字をぎちぎちに配置している例。
紙の幅いっぱいに…とか、枠線ぎりぎりまで…に文字を並べるのはあまり見た目が良くないです。
枠線があるなら枠線と文字の間を、紙の大きさが決まっているなら、四方の余白を取るようにすると、綺麗に見えます。

28_ppt_basicmenu_37

ちょっと変えだだけです。余白をとってない左の方は、なんかせわしない感じがしますが、余白をとった右の方は、スッキリして見えると思いますし、文章の区切りもよく分かります。
文章などは同じですが、右は文字や写真を少し小さめにし、余白ができるだけの余裕をもたせました。
「この写真はできるだけ大きく!」「文字が小さいと読みづらいから文字は全体的に大きく!」といった要望もあるかもしれませんが、綺麗にまとめるなら、何でもかんでもただ大きくするのではなく、決められた範囲内でなるべく大きくするようにしたり、文章だったら、文字を少し縦長にして文字の入るスペースと多めにとる…などをすると、スッキリまとまったレイアウトになります。
情報量が多いと、どうしても詰め込みがちになってしまい、余白を入れるスペースがない!となりがちですが、そういう時こそ余白をつけることで、全体的に見やすくなります。
この辺はとても難しくて、私も長年悩んだのですが…しかし余白を持たせようと心がけることで、ちょっと変わってくるような気がします。

あとは、文中で話題が変わるところなどは改行し、余白を作って、違う話であるということを視覚的に分かりやすくしたりします。そのあたりはデザインの4原則の話で書きましたので、興味のある方はご覧くださいー(^^)

使う図形

WordやExcelもそうですが、パワーポイントにも、あらかじめ用意された図形があります。
矢印とかハートとか吹き出しとか。
これらは使ってもいいのですが、Officeソフトのこれらの図形…実はあまり綺麗な形じゃありません…(ごめんMicrosoftさん…)。
自分で図形を作るのも難しいと思うんですが、基本的な形である丸とか三角とか四角とか。これを組み合わせるだけでも綺麗な飾りになることがあります。

28_ppt_basicmenu_41

オーソドックスな形で作る飾りは、シンプルで結構使い勝手が良いですよ。
Officeソフトの図形は全く使えないというわけではないのですが、基本図形で作る飾りも良いかと思います。

透過

みんな大好き透過。画像などを透過させることで、かなりオシャレさがアップします。
デザイン業界では当たり前のように透過が使われていますが、Office系ソフトを使ったものだとあまり見ないような…?やり方を知らなかったり、面倒だったりするんでしょうか…?
パワポにも透過の機能はあります。あまり古いバージョンだとないかもしれませんが…。

28_ppt_basicmenu_44

透過させたいものを選んで「右クリック→図形の書式設定」から、塗りつぶしを選んで、下の「透過性」で透け具合を設定します。100%に近くなればなるほど透明になります。

28_ppt_basicmenu_48

この部分ですが、写真の上に透過させたグラデーションの四角を置いて、その上に文字を重ねています。
これで、写真の上部分に自然な感じで色を重ねて、文字を見やすくしています。

28_ppt_basicmenu_51

グラデーションの透過は「右クリック→図の書式設定」から「塗りつぶし」を選んで、「塗りつぶし(グラデーション)」にチェック、グラデーションの分岐点で好きな色を設定し、色の分岐点アイコン(下向き矢印みたいなの)を選択した状態で「透過性」レバーを操作して、透明度を決めます。
分岐点のところで透過性を100%にすると、完全な透明になるので、徐々に透明になるグラデーションが作れます。色を徐々に薄くしていきたい時は、分岐点の色を白にすると綺麗にいくはず…。

他にも、最近のパワポは画像の周りをぼかせたりなど、透過機能がちょっと増えたような気がします。

そんなのを組み合わせて、こんなのができる

pastaMENU

今まで書いたことを使って、こんなのができます。
特に難しいことはしてないです。

まずは背景に四角(ピンクベージュ)をおいて、枠線をつけます。そしてその中にもう1つ四角(イエローベージュ)を置いて、メニューのベースにしました。色は少しくすんだような落ち着いた色にしています。イエローベージュの四角は、周りに細いグレーの枠線をひいて、ちょっと立体感が出るようにしました。

そして写真。写真の背景にも四角形を配置しています。白の四角の上に写真を置いて、プリントした写真風にしました。その下に、背景に近い色でまた四角を置いて。もう飾りは四角しか使っていません。
右側のメニューは、写真や文字を整列させています。メニューの境界が分かるように余白も設け、更に点線で区切りました。
使用している写真は素材集のものですが、真ん中の「まかないナポリタン」だけは自分で撮った写真です。下に影が写り込んでしまってちょっと汚い…ので、画像を小さめに使用しました。これであまり気にならないですね。

四角を並べて色を変えるだけで、これだけできます。あとは規則正しく並べること。余白を設けること。これでだいぶ綺麗になります。

ちなみに、パソコンって日本語のフォントがあまり入っていませんが、英語のフォントならオシャレなものがいっぱい入っています。オシャレなフォントで書いた英語をどこかに配置するのも飾りになりますし、簡単にできますよ!この例でも、店名を大きくして、飾りっぽく見せています。日本語のフォントなら、メイリオがオススメですかね…綺麗なフォントなので、よく使います。

パワポの使い方というよりは、デザインの基本的なことを解説した…みたいになりました…。Illustratorなどの専門的なソフトがなくても、基本に忠実にやれば、パワポでも十分綺麗なものが作れます。新しいバージョンは機能も増えているようなので、更に便利に使えそうです。

パワポシリーズはまだやるつもりです(・ω<)☆ …需要あるの…?

追記・続編はこちら
パワーポイントで綺麗なPOPを作ってみよう【2・写真を大きく使ったデザイン編】

それでは!Have a nice design!!